【麺を茹でる】
讃岐うどんの麺を茹でる上で、家庭と、うどん専門店の大きな差は、茹で釜にあります。
うどんの麺生地は本当に塩辛いものです。それが茹で揚がった麺は、弾力のあるほのかな塩味が残る程度になります。すなわち茹で麺になる過程で、大量のお湯がある釜の中で麺生地を大きく遊ばせることにより、麺内部とお湯との塩分濃度差による浸透圧で、塩分の放出に伴う麺線の形成が成され、おいしい麺に茹であがる訳です。要は家庭で本当においしい麺を茹で揚げることが出来ない訳はここにあります。
讃岐うどんは基本的に、釜揚げ麺の腰が本来の腰の強さを表します。冷水で釜揚げ麺を締めることにより、もっと強烈な腰を出すことは可能ですが、それは麺の腰に固さが加わったものです。讃岐うどんファンの好みは温たかい麺がいい、冷やした麺がいいと分かれるものの、麺は基本的に小麦粉から作られています。讃岐うどんの腰がいくらあろうとも、うどんの茹で生成の基本からして、時間経過と共に麺はふやけてきます。
当店では、締めた(茹で置き)麺は30分以上おきません。
讃岐麺ファンの嗜好は千差万別です。「太麺がいい」、「いや細麺がいい」、「温い麺がいい」、「いや締めた冷たい腰の強い麺がいい」・・・・
当店が打つうどんが、客観的に最高の麺だとのうぬぼれは、まったくありません。最初申しましたように、うどんは単純な原材料から作るがゆえに、本当に奥の深い食べ物です。1日1日がうどんとの会話の日々で、うどんが踏めなくなるまで修行の毎日です。お客様から"うまかった"との一言を頂くために日々努力したいと思っています。
また、当店は1玉単価で1.5玉、2玉まで選んでいただけます。これは尼崎という地で開店し、切実に感じたことですが、近年瀬戸大橋、明石大橋が架かり、関西から四国へは時間的に近くなったものの、あらゆる年代層(特に若者の層)に食文化の違いを痛切に感じたからです。少しでも早く、クチコミで当店を知って頂き、若い方々にも讃岐うどんのおいしさを早く広めたいと思うがゆえに、おなか一杯讃岐うどんを食べて頂くと同時に、うどんの色んな食べ方があることを知ってもらい、讃岐うどんファンになってもらえればと思い、始めました。
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